ふくおかフィナンシャルグループ主催の医療セミナー『テーマ:地域包括ケア病棟(床)』に関するご報告

 12月13日(土)に福岡銀行本店にて、ふくおかフィナンシャルグループ主催の医療セミナーで『地域包括ケア病棟(床)』をテーマに当事業部の部長が講演をさせて頂きました。

 

当日は、師走の慌ただしく寒い中、九州各県から多くの医療関係者の方々にご参加頂きありがとうございました。

 

皆様もご存じのとおり、平成26年度の診療報酬改定では、地域包括ケア病棟入院料・地域包括ケア入院医療管理料(以下、地域包括ケア病棟入院料)が新設されました。一般病棟7対1入院基本料の届出要件が厳格化されたことや亜急性期病棟入院料が、平成26年9月末で廃止されたことで地域包括ケア病棟入院料を取得し、地域包括ケア病棟(床)に変更した病院も少しずつ増えてきた頃ではないでしょうか。

 

今回の医療セミナーでは、「地域包括ケア病棟(床)が、どの様なものかぼんやりとは分かるけど、実際の運用はどのようにすればよいのか」、「地域包括ケア病棟(床)に変更した病院はどのような取組みを行っているのか」といったことに対して、今年度、一部病棟を地域包括ケア病棟に変更した3病院の事例を題材に、変更前後の指標、運営上の特記事項、今後の課題などについて考察していきました。

 

事例の3病院では、運用が軌道に乗って上手くいっている病院もあれば、運用が途上の病院もあり、抱えている課題や院内外の環境も様々でした。

 

ただ1つ言えることは、地域包括ケア病棟(床)の活用目的を明確に認識していなければ、使いにくい病棟(床)になる可能性があるということです。但し、運用の組立てが上手く出来れば稼働率アップ、収益増加が見込める病棟(床)であることが事例病院からも伺えました。地域包括ケア病棟(床)のポイントは以下となるのではないでしょうか。

 

 

  1. 各医療機関や施設の状況(地域の状況)を把握すること
  2. 自らの病院における入院患者特性の理解
  3. シミュレーションは地域包括ケア病棟(床)の収益検討だけでは不足
  4. 他病棟の役割(活用方法)
  5. 医師、看護師の地域包括ケア病棟(床)の役割や診療報酬等の体系理解

 

 

 事例病院とは、置かれている環境などが異なる中でも、事例病院の課題を考察し自院の状況と照らし合わせたとき、何かヒントとなるものがあったのではないでしょうか。廃止された亜急性期病棟の延長線上や代わりの病棟といった認識のままでは、単に名前を変えただけで機能しない病棟となってしまいます。また、地域包括ケア病棟(床)は、名前の通り「地域包括ケアシステム」の中で、在宅医療や介護と上手く連携していくこともキーとなっています。

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