平成28年度診療報酬改定を読む(6)~地域包括ケア病棟~

 前回のブログでも触れましたが、平成28年4月より7対1入院基本料の「重症度、医療・看護必要度」の基準が25%に引き上げられることが決定しました。7対1入院基本料に留まるべきか、10対1入院基本料に移行すべきか判断に迷うところです。今回の改定では、7対1入院基本料から10対1入院基本料への移行を促す内容(10対1入院基本料の看護必要度加算の増点、10対1病棟と7対1病棟の併設)が見られました。ただ、10対1入院基本料への移行を決断するには、少し物足りない感じがします。そのためか、顧客先の病院からも地域包括ケア病棟の導入についてご相談を受けるケースが増えています。

 以下では、DPC対象病院が「重症度、医療・看護必要度」に該当しなくなった入院患者を地域包括ケア病棟に移す場合の試算を行っています。試算結果をご覧頂くと、リハビリスタッフの増員による職員給与の増加を考慮しても、採算性が良いことが分かります。

 地域包括ケア_試算.png

 こうした採算性の良さを背景に、地域包括ケア病棟の導入を進める病院が増えてきていますが、地域包括ケア病棟の普及が進んだ段階での点数見直し(減点)や要件の厳格化には注意が必要です。

 加えて、地域包括ケア病棟を上手く活用するには、特に地域包括ケア病棟に患者を送る医師の理解・協力が不可欠です。そのため、地域包括ケア病棟の導入を進めるにあたって、自院の地域における役割・今後の方向性を明確にするとともに、地域包括ケア病棟の対象患者・運用について現場としっかりと協議しておくことが重要となります。

 

※上記は、筆者の個人的な見解であり、会社を代表する意見ではないことを申し添えます。

病院コンサルティング事業部 次郎丸

 

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